旭化成を卒業し、独立しようとしたとき、いの一番に仕事を依頼してくださった
雑誌社がある。神戸プラットフォーム社である。
同社もまさに創業の準備をしている最中だった。
垂水・須磨・西区・明石(大久保以東)限定の生活エリアマガジン
(創刊時はもっと限定されていたように思う)。
「月刊ぷらっと」
何とそれからえんえん10年間、毎月毎月、コラムを連載させていただいている。
つまり、ぼくの独立してから経た月数とコラム連載回数と「ぷらっと」の発刊号数とが
一致するのである。
このたびめでたく10周年で、記念号は「121号」。
お祝いのセレモニーをする、という案内をいただき、あいにくその日はガツコンセミナー
と重なっていたのだが、ガツコンメンバーの快諾を得て日延べしてもらい、
駆けつけることができた。
会場はJR新長田駅前。新長田といえば、震災で壊滅状態になった土地だ。
駅前に建つ高層住宅を昭和設計が設計し、ぼくが営業していたグランデという
製品が採用されていた。だから、打ち合わせなどで一所懸命通ったものだ。
翌日は京都なので、交通の便を考え、新神戸駅に直結しているANA CROWNE PLAZA
に投宿。ここは以前、新神戸オリエンタルホテルだったところ。もう25年も前になるが、その頃
時々利用していた。階下にオリエンタル劇場があって、そこで「断筆中」の筒井康隆の
ショーがあったりして、行ったのがまるでつい昨日みたい。
新長田。 鉄人がいるよ、といろんな人に言われていたのだけど、見当たらない。
人に聞いて、ようやく発見。
夕日をバックにして鉄人の威容。
セレモニー会場の日本料理店高くらさんから見下ろすとこんな感じ。
時間がきたら鉄人が回転するらしく、地元の人は、鉄人の腕の向きで時間を知るらしい
・・・・というのはぷらっと高嶋社長の大嘘(笑)。
セレモニーは、ぷらっとにご縁の深いみなさんの愛あふれる空気と言葉、
笑い、編集部の皆さんの同じく愛にあふれた企画のおかげで、とっても楽しく、
料理もおいしく、あっという間に時間が過ぎていった。
同じく連載されている品川鈴子先生にちなんで、みんなで俳句をひねったのも
素敵な思い出。ナイスな企画でした。
ここに集うみなさんや、ここにはおられないけれど、いつも支えてくださっている
読者や広告主のみなさんの笑顔がぷらっとの一番大きな財産なのかもしれない、
そう思った。そして編集部メンバーの深い絆。
ちょうど夕日が沈む山の端(は)。
空気が透き通っていて、淡路島もすぐそこに見えた。
見事に震災から復興を遂げた長田の街。感慨深い。