今回の大阪出張では、さまざまなビジネスに関わっていらっしゃるビジネスパースン
の皆さんと意見交換できて、有意義だった。当然、テーマは、「震災(原発爆発)後の
ビジネスのあり方」だ。「量の拡大ではなく、質の転換」の方向は全員一致の
意見だった。原発問題は要するにエネルギー問題であって、原発推進派は
「原発やめますか、じゃ、貧乏になりますよ」という二者択一の議論をもちかける
が、そんなもんやないやろ。
別の方法でエネルギーを手に入れるようにするとか、「貧乏」という表現
ではなく、「知足」、つまり、足るを知る生活を探る、とか、そういう話だ。
要するに、ものさしを切り替える。
そんな話をして、意を強くした翌日の朝日新聞を開くと目を疑う記事が。
4月15日金曜日朝刊。
原発「なお有力な選択肢」
東芝社長 事故処理に注力
世界の主要原発メーカーの一角、東芝の佐々木則夫社長のインタビュー。
原発には逆風が強まるが、「環境問題を解決する有力な選択肢」と強調。
「断ってきたところはない」と、なおも需要拡大が続くことを示したとの由。
あのさ。
空気思いっきり吸って、大丈夫なんやろか?
洗濯もん、外に干したら、やっぱ、まずいよねえ。
水道水、飲んで大丈夫?
魚は?
野菜は?
海で泳いで大丈夫?
という、「人間として当たり前の生活をしようとしても?マークが一杯
出てくるような世界にした」ことこそが、大いなる環境問題ちゃうんか?
東芝は3月期決算、増収増益という。
東芝を報じる隣の記事では、「原発ビジネス 活況続く」
とし、中国深圳市で4月初めに開催した原発機器の展示会には
世界中から300社が集まり、「中国の経済成長を支える電力は原発抜きでは成立
しない」という声も。
記事の図によると、2025年までの原発の新規需要は
日本(まだあるのだ!)7.7兆円(単位以下同じ)
米国15.5
ロシア17.9
欧州26.0
中東11.6
インド16.6
東南アジア8.8
そして中国63.5!!!!!!
ううううううむ。
狂気の沙汰じゃない。