フロントに3人いて、2人が接客、1人は下を向いて何かやっている。

少し離れたところで彼女が気づくのを待っていた。

気づいているはずなのに、下を向いたまま。

もう1人、役割のわからない男性がフロントカウンターに立っていて、

ぼんやりしている。彼の仕事は、「なんとなくそこに立つ」ということらしい。

彼がぼくに気づいてこちらにやってきた・・・と思ったら、通り過ぎて

どこかへ行った。

そうこうしているうちに誰かがエレベーターからおりて、フロントの下向き女に

「チェックアウト、できる?」

と入った。チェックアウトは機械でするんだよ、ここのホテルはなぜか人と機械2種類を

相手にしないと部屋に入れない仕組みなんだよ、と思っていたら下向き女はチェックアウト

の手続きをし始めた。

これは悪い夢でも見ているのかと思い始めたが現実だった。

 

朝起きたら雨が降っていた。

ホテル一階にあるコンビニで傘を買おうとしたら出ていない。店奥にあり、前には

何かカートが山積みになっていて、取り出せない。

棚に商品を並べているスタッフに「すみません、傘を買いたいので、出してもらえますか」

と言ったら、黙ってカートを動かし、傘を店の所定の場所へ出した。一言も言わない。

レジで傘を渡し、「すぐ使いたいので」と言ったらレジ男性はちら、と外を見て

「降ってるの?」という顔をした。

またもや夢の中、たとえば安部公房の小説に入り込んだのかと思ったが、現実だった。

 

ヨコハマスタジアム前でタクシーを拾い、「谷戸坂まで」と言ったらわからなかった。

わからないはずがないのだ。これはきっと悪い夢なんだと思ったら、でもやっぱり現実なのだった。

 

・ゲストが来たら笑顔で「こんばんは!ようこそ!」と言うホテルフロント。

・外の天候を常に気にして、それにあった商品をタイミング良く並べるコンビニ店員

・営業地域のメジャーな地名は覚えておくタクシー運転手

 

以上3つ。プロとして難しいことなんだろうか。

不況と言われるが、

やること、ちゃんとやってないだけじゃないのか。

 

大阪市北区のスーパーマーケットには、山ほど商品が積まれている。

ぼくが欲しい有機ココア、シャボン玉石けん、マーナお魚タイプキッチンスポンジ、

花王エモリカ、肌にやさしいトイレットペーパー、しっとりしたティッシュペーパー、

・・・などはその「山ほど積まれている商品」の中には、ない。

買いに行って、なくて、時間を浪費した記憶しかない。

結果、アマゾンで買うことになる。

つまり、ぼくにとって、大阪市北区にある全部のスーパーが今日なくなったとしても、ちっとも困らない。

欲しいものが置いてなくて、ネットで探したほうが「ムダな時間を使わなくて済む」

スーパー。彼らも、努力をフォーカスする場所を違えているのではないか?

いまの経済で、重要なのはTrust(信頼)とAttention(注意)であり、

Shelf space(棚のスペース)ではないのだ。

写真と本文は関係ありません(笑)

写真と本文は関係ありません(笑)