『ALWAYS三丁目の夕日』『Love Letter』などのヒット作、話題作を制作してきた
ROBOT創業者であり、映画プロデューサー阿部秀司さんの言葉に、
ブランドが一人歩きすれば、ブランドに仕事がついてくる
がある。
名言だ。
もともとROBOTはテレビコマーシャルを制作する会社だった。
売り上げの大半が日本たばこからのもので、阿部さんは二つの危機感を感じていた
という。
第一に、たばこへの逆風(すでにアメリカではかなりのものだった)が日本へも確実に及ぶ。
そうなったら、コマーシャルどころではなくなる。
第二に、そもそもコマーシャルそのものの存在意義が揺らいでいるのではないのか?
大量生産、大量消費といういまの(当時の)図式は、やがて崩れるのではないか?
そこでROBOTを映画制作会社へと転換させる。その第一作目が『Love Letter』。
新鋭・岩井俊二監督のデビューとなった。
彼がROBOTを経営していく中で、常にブランド、ブランディングを意識していたのは
非常に興味深い。広告畑出身の人とは思えないブランドの捉え方で、それはぼくのブランド
論と誠に似ている(広告畑の人は、ブランドを、もっと違う意味で捉えている。どう違うのか、
と聞かれると言語化しづらいのだけど)。
映画作りも、会社の経営も本質は、「ブランドをつくる」ということと、
「クリエイティブなこと」をただやりたい、という結果
クリエイティブと経済活動をいかに両立させるか。
FUN*JOY+WOW+LOVE と経済活動をいかに両立させるか。
阿部さんも言うように方程式はない。
方程式なんて、ないのだ。
ただ自分の企画を信じ、信じられるほどに日々自分の感性を磨き続け、
目標をとにかく具体的に立て(今週は**をやる! という風に、現場レベルで)、
一歩一歩山を登っていくしかない。
そのためには心身共に健康である必要がある。