草津温泉にはこれで三回目だが、土産物屋の並ぶ通り、西の河原公園の
あたりまで行くことはこれまでなかった。今回初めて、ふと立ち寄った漬物屋さん。
これが大当たりだった。写真の後ろ姿のご主人のプロフェッショナル商人ぶりに
感動しっぱなし。 ちなみに一緒に写っている水屋は大正時代のもの。
ここに来るまで、やれガラスの工芸品屋とか、とんぼ玉屋とか、基本的に
「いったいあんたは何がしたいのか」と同じ商人としてイラついてしまう
ような気の抜けた店が続いていて、ぼくたちはがっかりしていた。
旅人は、基本的に、買いたい気持ちに火をつけてくれるのを待っている。
にもかかわらず、土産物店がよくやる間違いは、「1,000円均一店」に
しちゃったり、どこでも買える(ということは、仕入先がメジャーで大外れのない)
土産物で店を埋めたり、かと思えば、同じ草津にある、「押し売り」商法の
土足マーケティングそのもののまんじゅう屋だったり、ロクなもんがない。
ところが、この、漬物処「又来や」は、ご主人のトークで、ぼくたちのハートが
射抜かれてしまった。単価630円とかいう土産物が並ぶ店で、何と!
我が家とZONO宅の二組合計で30,000円のお買い上げ!
詳細は紙幅の都合で書けないが、とにかく、おやじさんの商人パワー全開だった。
かたや、1月に泊まってよかったからリピートした旅館の、たかだか300円程度の
ものをケチる(これも詳細はまた別の機会に)、いわゆる「効率経営のワナ」の
情けなさよ。間違った経営の最も良いサンプルだ。
みなさん、草津温泉に行ったら、西の河原公園口、
バス亭「片岡鶴太郎美術館前」のまん前にある漬物屋「又来や」へ!
勉強になるよ!
ただし、ご主人と対話しなきゃ、勉強はできないよ!