祝!
今日6月2日はJOYWOW創立記念日
皆様のおかげさまで8周年です!
いつも応援ありがとうございます!
「紫式部が見た空の色って、どんなだろう?」
タイムマシンが発明され、紫式部に
取材しに行くことになった。
編集長の命令は
「ぜったい、最新エッセイの連載を取ってこい!」
実のところ『源氏物語』読んだこと、ないんですと言うと、
編集長は「おれもない!」と胸をそらせた。
そもそも式部が生きていた11世紀、いまから1,000年前って、
空気は現在と同じ成分なんだろうか。
2014年は6月というのに夏みたいに暑いけど、どうなんだろう。
ぼくはネットでタイムマシン旅行を手配した。
21世紀と11世紀間の旅費が往復エコノミー使っても30万円する。
保険に入らないといけない。
パスポートも必要だ。
日本は11世紀にも存在していたことは明らかだが、外国の
場合、過去に戻ると国そのものが存在しないことがあるから、
ID(身分証明証)代わりに、パスポートの携行が世界的に義務づけられ
ているのである。
宿泊費がいくらかかるかわからないが、通貨がまるで違うので
日帰りするしかない。宿泊費の支払いができないのだ。
まあ、行ってしまえばなんとかなると思うのだが、
とりあえず仮払いをした。
そうなんだよね。ぼくがいくら紫式部の生きた時代の空について
知りたいと思っても、日帰りか、せいぜい数日なら11世紀に行く
ことはできても、じっくり腰を落ち着けて研究しようとなると
これはこれでかなり大変なエネルギーが必要だ。
どうにかならないか。
・・・と思ったら、あった。
11世紀、式部の生きた頃の天候を研究した本が。
なぜ存在を知ったかというと、テレビだ。
テレビで、出版社営業マンが書店に営業に行く場面を映していた。
新刊が出たので、置いてもらうことが目的だ。
くだんの出版社は専門書に的を絞っている。
「いったいこんな本、だれが買うの?」
といったタイトルの本を企画、出版している。
営業マンが売り込みに行く新刊が11世紀の天候をテーマにした本で、
価格は37,800円。
アマゾンの解説によると
(引用開始)
天候記録シリーズの最新刊。『源氏物語』が書かれ、
貴族文化の華やかな時代の気象現象を復元。
100年間の日々の天候記事を西暦の日付に従って、
1ヶ月毎に、天候・天体記事や旱魃・洪水・地震などの自然災害が一覧表に。
史実検証に有益な1冊。
(引用終了)
とある。シリーズが出ているみたい。
さらに興味をもって調べると「12世紀の天候」本ではこう書かれている。
(引用開始)
16世紀、15世紀、14世紀、13世紀に続く、天候記録シリーズ。
平安時代後期の天候を復元する。
1101年1月1日(康和2年11月23日)から1200年12月31日(正治2年11月17日)まで、
100年間の日々の天気記事を 西暦日付に従って1ヶ月毎に一覧表にまとめた、
12世紀の初の天候記録。
天気記事の出典資料は「殿歴」「中右記」をはじめ「山槐記」「吉記」など
刊本・原本・影印本・写本等を含む219種を収録し、地震・火災・飢饉・疫病などに
関連した事柄も記した。
貴族社会から武家社会へ移行する平安時代後期、
平治・保元の乱、源平合戦などが起こり、
政情が不安定で混乱した国情の時代の京都を中心に天候記録をまとめた貴重な資料。
(引用終了)
ぼくがこの本の営業担当なら、次のようなロジックを組み立てる。
そもそも11世紀の天候を知りたい人なんて、日本に何人いるのだろう?
「11世紀の天候について知りたいが、方法がない」乾いた人。
絞りに絞ったテーマだからこそ、
「このテーマを求めている濃い顧客」
は必ず存在する。
おそらく、大学の研究者だろう。
そこで、都内の大学の文学部、社会学部の教授たちと仲良くなる。
歴史学者ももちろん、ターゲットだ。
彼らに
「11世紀、12世紀・・・の天候についてわかる本を出版しています」
と伝える。
そして、書店と組んで、過去の天候シリーズを買ってくれた顧客をデータベース化する。
その書店を独占販売窓口にして。
「これから順次、このシリーズは刊行されます。
企画段階からいち早くご連絡しますので、
こちらにご連絡先を書いていただけませんか?」
これまでのシリーズはすでに売ってしまってそういうことを
やっていなくても
今回の新作11世紀からでも構わない。
11世紀を買う人なんだから、既刊の12世紀が売れるかもしれない。
出版社営業マンのミッションは、
「11世紀天候の本を売ること」
ではなく
「11世紀天候の本の使い方を考えて提案すること」
なのだ。
テレビ局、たとえばNHKの番組に企画書を提出してもいいかもしれない。
映画のシナリオとして売り込んでもいい。
あるいは、本の内容をマンガ化して、ワンコンテンツ、マルチユースを
企画してもいい。
源氏物語の時代、どんな天候だったのか。
紫式部が見た空は、どんな色をしていたのか。
これがロジックを作る
ということだ。
「紫式部の見た空を知るのに、一体いくら費用かかると思いますか?」
「源氏物語にはなぜか地震についての記載がないのはなぜでしょう?
明石の巻にはそれらしい記述があるのは、実は津波のことではないかと
思いますが検証する文献がない」
答えは37,800円。
乾いた研究者なら安いものだと考える。
タイムマシンの旅費交通費は30万円かかる。
30万用意してタイムマシンで11世紀に行ったとしても、
100年の間滞在して研究するわけにはいかない。
「1世紀まるごとの天候」
は同時代では研究しえない文献テーマなのだ。
そもそも学者、自腹では買わない。
研究費・図書費で出す。
するとポイントは、図書費シェアにおける他のテーマ本との
競合になる。
アマゾンで買える本をわざわざ書店店頭まで足を運んで買ってもらうためには
それなりのロジックが必要なのだ。
やはり「11世紀、12世紀、13世紀・・・」と各世紀を面展開で見せる店頭
プレゼンテーションが効果的だろう。
顧客データベースで、その人たちだけを先行案内するとか。
編著者も研究者でしょうから、意見交換会を企画するとか。
ロジックを作る。
あなたのビジネス独自のロジックを、作りましょう。
さて、今年秋で3周年になる
経営者向け経営塾
MAIDO-international7期を募集しています。
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MAIDO-intenational 7期(2014年11月-2015年4月)参加者募集中!
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合い言葉は
「MAIDO! 天下取ろう!」
売上げは事業にとって全く意味がない。
重要なことは市場におけるリーダーシップだ。
そしてもう一つ重要なことは何を自社の市場と定義するか。
たとえば天満切子を自分へのご褒美酒を飲む特別なグラスとするか、
高級ギフト品とするかで市場の定義は変わる。
MAIDO-internationalで合い言葉にしている「天下取ろう!」は
市場リーダーシップのことを指している。
【対象者】経営者、起業家、または経営者マインド旺盛な
ビジネスパースン。
【日程】全12回・すべて土曜日。月2回。14:00-18:00です。
<2014年>
11/8, 11/15
12/6, 12/20
<2015年>
1/17, 1/31
2/14, 2/28
3/14, 3/28
4/4, 4/18
【お月謝】参加費用はお月謝制です。
毎月末の回に、現金でお持ち下さい。
内訳は、本体価格28,704円、消費税等2,296円
合計31,000円です。どうぞよろしくお願いします。
【会場】大阪市内。
決まり次第参加者にご連絡さし上げます。
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