2000年に書いた本『パーミションマーケティングの未来』
で「つながりっぱなしの世界」と表現した。
インターネットで個人と個人が常時接続している様子を。
当時はメールだけだったけど、この結果、企業の情報優位は
なくなり、立場が逆転すると言った。
そして、顧客が参加する顧客参加型市場が生まれると。
その前の『パーミションマーケティング・セミナー』だったかな。
まあ、いいや。
クックパッドもフェイスブックもTwitterもインスタグラムもYouTubeも
プラットフォームを提供するだけで、
中身、コンテンツはユーザーが自分で作っている。
実現してるじゃん。顧客参加型市場。
Twitterを触ってて、人と人が組織の壁を超えてつながり、仕事したり
遊んだりする新しい関係性が生まれる予感がした。
これを社会経済エコシステムと呼び、『共感企業』を書いたのが2010年。
共感がテーマなのに、担当編集者の共感が得られず、難航した(笑)。
だからたいして宣伝もしてもらえなかった記憶がある。
Kindle、単行本、オンデマンドで読めるので、お好きなバージョンを是非買ってください。
そして翌2011年、エコシステムを壮大な社会実験してみようと始めたのが
MAIDO-internationalだ。
着実に成果を出した。
その手応えをもとに、
2012年、人と人の接着剤になるのが「インタレスト(興味・関心)」であり、
インタレストでつながった人の集まりを「コミュニティ」と呼んで
新しいマーケティング、「フォーカス・マーケティング」を提唱した。
そして2017年、ブランドはエコシステムでブランドになるし、売れていく仕組みを
作れる、と書いた。
売るのではなく、売れる。
集めるのではなく、集まる。
そして今年、立て続けにコミュニティやエコシステムについて書かれた本が
出ている。
佐渡島耕平さん『We are lonely, but not alone』や
佐藤尚之さん『ファンベース』。
孤軍奮闘していたのが、強力な援軍をもらった感じで、とても嬉しい。
そして現在、「一筆書き」という新しい手法で書き下ろしに取り組んでいるのが
『Rock being ~ もう、いい大人なんだから、無茶しよう!』
JOYWOW出版部門JOYWOWブックスでは、新しい試みをしている。
エコシステムは新陳代謝する。
その実体、現時点での姿をきちんと把握しようと考えた。
そこで、JOYWOWブックス第一弾の由歌利キラキラ本に3000JWをつけた。
JWとは仮想通貨で、1JW=1円の価値がある。しかし、ブックスの買い物でしか
使えない。
由歌利『キラキラ生きる』は3000円(税込)なので、もう一冊キラキラ本を
買ってもいいし、秋に出る阪本ロック本に使ってもいい。
由歌利キラキラ本を買ってくれるのは、由歌利ファン、つまりエコシステムの人たちだ。
中には、阪本のことは知っていても、本を読んだことがない、という人もいるかもしれない。
せっかくJW持ってるから、これを使って阪本ロック本を買ってみようか・・・
こういう人がいるはずだ。
これでぼくは、由歌利エコシステムとリーチできる。
阪本ロック本にも3000JWつけるので、今度は、阪本エコシステムの人が
次に出る由歌利本を買うのに使おうか、と思ってくれたら嬉しい。
これで阪本と由歌利のエコシステムがリンクするから。
そう、仮想通貨JWは、2つのエコシステムをつなぐブリッジの役割を果たすのだ。
エコシステムの新陳代謝は誰にも止められない。
そもそも人間に管理できるものではないからだ。
だから、JOYWOWブックスは、本で利益を出さなくていい(会計的には大赤字だ(笑))。
JOYWOWの命であるエコシステムの実相を知るための仕組み作りに貢献してくれるのである。