『梨泰院クラス』に一瞬だけ出てくる
『ツァラトゥストラ』(ニーチェ)。
そうかー、あのドラマの根底に流れているのは
あの思想なんだと納得した(*)。
若い牧人が苦しんでる。
見ると口にヘビが入ってる。
ツァラトゥストラが引っこ抜いてやろうとするができない。
ツァラトゥストラの中から言葉が湧き出た。
「アタマを噛み切れ!」
牧人は苦しんだのち、
ツァラトゥストラの言うとおり、
噛み切り、遠くへ投げ捨てた。
・・・彼はもはや牧人ではなく、
人間でもなく、光に包まれた者として立った。
笑っていた。
超人となったのだ。
ヘビは人生の苦さを表現している。
ツァラトゥストラの根本思想は人生は永劫回帰、
人は何度でも同じ人生を繰り返すというものであり、
これをニヒリズムと呼ぶ。
大事なことはこの
「人は何度でも同じ人生を繰り返す」
ということで、繰り返す中に、
「周囲にいる人」も含まれている。
『梨泰院クラス』には主人公パク・セロイとチョ・イソ、
オ・スア、そして仲間たち。
「敵」として登場する長家の会長やその長男、次男。
みんなおそらく別の人生でも登場してる。
いい人・悪い人というのはなくて、役割。
そうなんだろうなあ。
ぼくもそんな気がする。
ぼくの周囲にいてくれる仲間たち、
JOYWOWコミュニティのみんな、
ロックのみんな、
きっと前世や前前世でも一緒だったんだろうと思うよ。
ということはですよ。
会う必要のある人とは必ず会えるし、
会えない人とは会う必要がない、
ということなんだよね。
なんだか最近ご無沙汰してしまったなあ、
という人は、きっと「そういうこと」なので、
無理してまで連絡取る必要なんてない。
さて、人生の苦さ。これはこれで必要なんだろう。
だからひと仕事終えたあとに仲間と飲む酒が甘くなる。
*『ツァラトゥストラ』第三部 2 「幻影と謎について」