話し上手は聞き上手
 
マネージャーやチームリーダーは部署方針を伝える。
 
方針は抽象的だ。
 
たとえば、
 
「夏の終わりを快適に過ごしましょう」
 
(実際はもっと業務に近いけど、わかりやすいように)
 
リーダーのあなたは
 
これを部下(メンバー)に伝える。
 
Aさんはいつも家でやってるように、窓を少し開けておく。
 
時に入る風が涼しさをくれて、とても快適だ。
 
Bさんは窓を閉め切り、エアコンをがんがんかける。
 
「ようやく室温設定を27℃にできる季節になった」
 
とても快適だ。
 
・・・Bさんがふと見るとAさん、窓を開けてる。
 
「おかしいやん!」と思う。
 
AさんはAさんで、Bさんが窓を閉め切って
 
エアコンかけたがるので「あの人、おかしい!」となる。
 
AさんはBさんを、BさんはAさんを、
 
「私、あの人と合わない」
 
と思い、口をとんがらせて
 
リーダーであるあなたに訴えかけてくる。
 
さて、ここであなたの聞き上手が発揮される。
 
ここで大事なのは
 
「AさんとBさんが互いに合わないと思っている」
 
ではない。
 
でも、たいていの現場では
 
AさんBさんの不仲問題
 
としてクローズアップされる。
 
リーダーであるあなたは、こういう現場のトラブルは、
 
たいてい「抽象の具体化の行き違い」から生まれる
 
ことをまず理解しておかなければならない。
 
方針「夏の終わりを快適に過ごしましょう」は抽象だ。
 
それに対してAさんが窓を開ける、Bさんが窓を閉め切る、
 
というのは両方とも具体的行動である。
 
つまり、この2人の行き違いは、
 
抽象の具象化
 
で起こっている。
 
方針を理解していないわけではない。
 
具体(窓を開ける、閉める)ではなく
 
抽象(方針:夏の終わりを快適に過ごしましょう)の具象化のやり方
 
がAさんBさんで違ったということを読み取らなければならない。
 
なので、聞き上手のあなたは、
 
Aさんに「なぜ、窓を開けるのか」、
 
Bさんに「なぜ、窓を閉め切るのか」について、
 
理由とか生活習慣についてじっくり耳を傾ける。
 
そして、AさんBさんと共有する。
 
そうすると、
 
Bさん「なるほど、そういう涼のとり方もあるんですね。面白い!」
 
Aさん「窓を開けるのはむしろ私のほうが都心では珍しいんだ!」
 
とそれぞれ気づきが生まれる。相手への配慮が芽生える。
 
話し上手なハナウマは聞き上手、つまり、
 
抽象の具象化についても得意なのです。
 
栄えある一期生、募集中です。
 
最終日は「絶対にすべらない話」みたいに、
 
みんなでワイワイお話会やりたいと思っています。リアルで。
 
 

夏の終わりの過ごし方阪本版です(笑)