(昨日のつづき)

会津若松から郡山へ。

車中の景色が飽きない。山々の中で、異質なオーラを放つ山があって、

同行のZ会のたーちゃんこと寺西さんと「あれって、磐梯山かな?」などと

話しながら、たっぷり、秋景色を楽しんだ。子どもの頃からリスペクトしている

野口英世の生誕の地「猪苗代」を通った時は思わず席を立ち、猪苗代湖が

見えないものか、窓にはりついた(残念ながら、見えなかった)。

今回の出張はすべて「初めて」の地で、楽しかった!

さて、郡山で下車し、駅前からタクシーに乗って

郡山市立赤木小学校(→クリック!)へ。

赤木小学校は、「学び合い」という新しい教育方法を実践している。

学び合いとは、先生からの情報の一方的な伝達による従来の授業スタイルを

廃し、子どもたちが相互に教え合い、考え、学び合うスタイルを取る授業の

ことだ。先生は、従来の「授業」という意味においては何もしない。

先生は「何かを教えたり、何かを指導」したくて

先生になった人ばかりだから、これは先生にとって大変である。

子どもたちにとっても、主体的な授業への参加が求められるから、

大変、というか、「主人公意識」がないと楽しめない。授業を楽しむ、とは

ヘンな言い方だが、子どもたちは本当に楽しんでいるのである。

授業にJOYとWOWがある!

Twitterでたーちゃんが坂内(ばんない)先生(@tontan2)(→クリック!)と知り合い、

その関係で、今回の「学び合い」授業参観が実現したというわけである。

おそるべし、Twitter!

坂内先生(3年生)と古田先生(5年生)。

小檜山教頭先生もご丁寧に挨拶においで戴いた。

学び合いは3年生が理科、5年生が算数の授業とのこと。

古田先生「学び合いをして一番大きいのは、子どもたちに

『何やってるの?』と質問したとき、彼らが自分たちの

いま学んでいる内容をはっきり話すことができることです」

素晴らしい!

ぼくの講演で寝ている大人たちにも見せてやりたい。

同行のZ会寺西さん、瀬戸さんと一緒に、授業参観させて戴く。

ぼくと寺西さんはまず、3年生へ。

今日のテーマは「光」。

子どもたちがグループになって、互いにあたまをくっつけて考える。

話し合う。

ホワイトボードに図を書き込んで、それを見ながら話し合う。

小学校は、全科目を一人の担任が見るから、このクラスは

いまやっている理科も、算数も、国語も、体育も、音楽も、すべて

学び合いスタイルで授業をやっている。

教室の壁に、算数の単元がヨコに書かれていて(「図形がわかる」

「長い長さがわかる」とか。記憶で書いているので正確ではない)、

児童の名前がタテに書かれている。

「ちゃんと理解できている」「ちょっと不安」「全然わからない」(これらの表現も

本物とは微妙に違うが)の三段階のマークがあって、児童一人ひとりの

理解度を可視化している。

そして、「理解できている」児童が「全然わからない」児童に教えるのだ。

赤木小学校から戴いた学び合いについての研究資料から引用する。

赤木小学校での「学び合い」授業とは、子どもたち全員が課題と向き合う中で、

友達と関わり合い、解決し、方法や知識を獲得していることにある。しかし、

それは教師側の意図した「学び合わせ」ではなく、子どもにとっての必然性

を持った「学び合い」なのである。

そして、その前提として我々は授業で「みんなで分かるようにする」ということを

掲げ、子どもに学ばせていく。学級には当然、理解の速い子や遅い子が存在

する。教師主導の授業では、理解や反応の速い子どもだけで授業が進み、

理解の遅い子やみんなの前でうまく話せない子は十分に活躍できないまま

授業が終わってしまうことが多いのではないだろうか。

同行のZ会瀬戸さんが5年生の子どもたち(彼らは3年生から

学び合い授業を実践している)に「学び合いで何が変わった?」と質問

した。その答。

「言葉がやさしくなった」

学び合いについてのブログ。

坂内先生のブログ(さっきも紹介したが)

内田樹さんのブログ(→クリック!)

(明日につづく)

会津若松のマスコットキャラ おしロボくん

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