『ライフ・オブ・パイ』(→)を観て来た。
3Dならではの映像表現に圧倒された。
3Dも「こなれた」使い方がされてきた。素晴らしい!
終わって、呆然としながら考えたことは
「虎は本当にいたのか?」
という疑問だった。
いや。
いた。あれは実話だから。
実話だからこそ、の映画だ。
へたに動物を擬人化していない描き方が素晴らしい
(この点、ひたすら映画制作スタッフに拍手)。
人生は、「思うに任せないこと」の連続だ。
そういう意味では、人生と格闘しているぼくたちは、
漂流した少年と同じなのかもしれない。
家族問題。親の問題。子ども。病気・・・。
仕事もそう。
売上を増やしたい、どこそこと契約を結びたい。
「地域ナンバーワン」になりたい。
昇進したい。
就活だったら、どこそこの内定をもらいたい。でももらえない・・・。
「思うに任せないこと」に取り組むうちに、思うに任せないことへの愛情が
生まれてしまったりする。愛着とか、親しさとか。
でもね、とこの映画は教えてくれる。
「思うに任せないこと」は君のともだちじゃない。
ともだちじゃないんだよ。
ここで今朝のブログ(→)のテーマにつながる。
思うに任せないことは、ただそこにある。それだけ。
感情をもつのはわれわれ人間サイドであって。
虎は、ただそこにいる。
深い映画だった。