出張に向かうため自宅から乗ったタクシー車内に置いてあった無料地域情報誌の
広告で知り、その場でケータイから電話でチケットを手配した、という電光石火の
早業ゲットライブである。
お目当てはクレイジーケンバンドなのだが、ユニバーサル・ミュージックの
一押しアーティストたちが勢ぞろいということで、開始の5時からまじめに
席につき、たっぷり楽しんだ。
ヨットハーバーなので、自分のヨットからちゃっかりライブを楽しんでいる
人たちもいて、その大らかさがまた葉山らしくていい。
ライブの途中、ケンさんが奥さんと娘さん二人と一緒に通路を歩いて
いるのを発見した。当然会場のみんなもわかっているはずだが、
そこはわかったものでほったらかし。ケンさんは家族から自動販売機で
ジュースを買ってきてと頼まれたりして、「おとーさんの家族サービス」
をしていたのが良かった。
ケンさんファミリーとはその後もいろんなところでかち合わせしたが、
みんな、知らぬ顔で「放置」してあげていたのが素晴らしい。
そういえば、石原慎太郎都知事ともすれ違った。
Metisがすごかった。いろんな痛みを経験してきただろうなあ、という
奇跡のボーカルだ。広島出身とのことで、贔屓にしよう。
minmiが大阪弁でしゃべる、しゃべる。大人気だ。
バブルガムブラザーズのすっとぼけたオヤジぶりがいい。
そして、ケンバンド。
ケンバンドが登場した途端、会場は一気に総立ち、熱い空気が盛り上がった。
さっきの「家族しているケンさん」を放置し、「ステージ上のケンさん」には
めっちゃくちゃ応援する。いいねえ。大人なオーディエンスだ。
それまで寝たり、ぼんやりして、結構挙動不審な若いにいちゃんが
隣にいたのだが、ケンバンド登場した途端、ノリノリで、ぼくもつい
彼と顔見合わせて歌ってしまった。
印象的なボーンというベース音と重なってのドラムシンバル。
「タイガー&ドラゴン」のイントロが流れたとき、
「なんでぼくの曲をこの人たちがやるんだ」と思い、
「いやいや、あの曲はぼくの曲ちゃう、クレイジーケンバンドの曲や」
「せや、この人たち、ケンバンドなんや! 本人や!」
というアホらしい想念が一瞬のうちに行ったり来たりした。
ケンさん、最高っす!
終了後、山ふくへ。ご主人の山西さんが地球プロデュースの舞台第三作目
「地図のない街」に出演していたことがわかり、びっくり。
久しぶりに、夏の葉山、遊びました。
楽しかったなあ。