「カスタマー・ジャーニー」は世界的デザイン会社IDEO CEO ティム・ブラウンの著作にある。
商いとは、
「商品(モノやサービス)の販売」ではなく
「人と商品(モノやサービス)との交流をデザインする」こと。
カスタマー・ジャーニー(顧客の旅)とは、
架空の顧客が経験するサービスの段階を最初から最後まで図式化する作業。
名詞を動詞化する。完結したものをプロセスへと分解する。
ブランドという名詞を、ブランディングという動詞に変える。
那覇でイタリアンと炭火焼きレストランを営業している
で、カスタマー・ジャーニーを実施してみた。
ステップ1 電話予約
ステップ2 店に向かう
ステップ3 駐車場を探す
ステップ4 店に着いて、予約名を言う
ステップ5 席に案内される
ステップ6 おしぼりとメニューが渡され、説明を受ける
ステップ7 ドリンク注文
ステップ8 フード注文
ステップ9 おかわり選ぶ
ステップ10 スタッフに声がけする
ステップ11 注文する
ステップ12 スタッフに声がけする
ステップ13 食べ終わる
ステップ14 会計を頼む
ステップ15 おつりを待つ
ステップ16 代行呼んでもらう
ステップ17 帰る
以上
こう書き出してみると、全ステップ17のうち、お客さんが
食事を楽しむためのものは9-13のわずか5つしかないことに
気づいた。
カスタマー・ジャーニーは、ステップを削除するためにやるのではない。
どのようなステップが存在するのかを明らかにして、
さらに、それぞれのステップを「顧客との楽しい交流体験へとデザインする」
ためにある。
toricoスタッフは17ステップすべてを
「楽しい体験交流になるように」
と意識することにした。
繰り返すが、ステップを簡略化するわけではない。
それをやりだすと、多くの企業(特に大企業)のやってしまう
「味気ない生産性向上」になってしまう。
器械にチェックイン・チェックアウトさせるホテルのようにね。
そうではなく、toricoは、
「食事を食べに来る」を「楽しく時間を過ごす」
ととらえたら、できることはまだまだある! と考えた。
温かい接客、楽しいメニュー、ボード(黒板)での新しい提案・・・
そうでなくてもtoricoには、素直にコツコツ、お金をかけず改善しつづける
姿勢がある。
たとえば;
メニューは壁紙を使ってオリジナル感を出している。
「飲食店なら、メニューは必要でしょ?」
という「こんなもんでしょ?」な仕事をしていない。
メニューを、お客さんとのコミュニケーション・ツールと捉えているのだ。
そして、メニューを開くと・・・気づいた? ほら、右上。
嬉しいよね。楽しいよね。これがtorico流。
カスタマー。ジャーニーについては1月21日土曜日、大阪で行うブランディング・ライブでも
お話します。来てね!
新春ブランディングLIVE<転換の知恵>
2017 変わるもの 変わらないもの
2017.1.21土曜日 13:00-17:30 (開場12:30)
会場 日本生命御堂筋ビル 12F ハートンホール(心斎橋駅3番出口より徒歩2分)
会場で、お会いしましょう!!
それは、見知らぬ人と、「交流を楽しめ!」
と言うデザインの方法を説いてる!?
その奥には、顧客要求事項を、言われなくても、読み取れ!という思い遣りや配慮といった奥深いセンスが、求められている気がする〜(^^)