いつだったか、このブログで「還暦起業家」というのを書いた。
出版社を立ち上げる、という内容だ。
その第一弾の本を発売した。
由歌利『キラキラ生きる』
これまでおよそ40冊の本(翻訳、描き下ろし)を出してきて、
いつかは自分で出版したいなあ、と思ってきた。
途中、Orange Inc.という電子メディア出版を手がけたりもしたし、
『JOYWOWあり方の教科書』というカードと本のセットという
風変わりなものを出したりもした。
しかし、本気で、アタマからシッポまで自分で関わり、
「オレが作るなら、これ」という紙の作品を作り上げたのは
今回が初めてである。
編集者さん、デザイナーさん、印刷会社さんの応援のおかげで、
最高の作品ができた。
本のカバーを外したら、残念な外観になることが多い。
まず、これが嫌だった。
出版不況だの、本が売れないの、と言われて久しいけど、
だからこそ、可能性がある、
そう読んだ。
マイクロインタレストの時代、
たくさん売れる本
って、どうなんだろう、と思う。
狭く、濃いインタレストに的を絞って、書く。
由歌利本も、作りながら、
「ああ、この部分は**さんに読んでもらいたいなあ」
「これ、**さん、どんな感想もつだろう」
と具体的な人の顔が浮かんでた。
この前、JR名古屋駅構内を歩いてて。
新幹線改札から高島屋へ向かう左手に、書店がある。
以前ならこの書店に自分の本があるか・ないか、とても気になった。
でも、そういうの、まったく興味なくなった。
オレじゃないな、と、思う。
みんなが好む本、オレには書けない。
「できないことはやらなくていい」
というのが、オレの哲学だ。
JOYWOWは、大衆向けには書けない。
狭く・濃く、顔と名前とキャラクターがわかった人に向けて書くラブレター。
これ、JOYWOWが出す本だ。
『キラキラ生きる』は、絵画だと思う。
絵画として、鑑賞し、味わってみてください。
理想はイベントに参加して買ってくださることですが、
ネットショップ
でもお求めいただけます。
キラキラ本で完成度高いクオリティを出せた。
だから秋発売のオレのロック本は、もっと自由にいろいろやってやろうと思う。
問題は、まだ原稿の分量がまったく足りないことだ。
そうだ、薄くてもいいや。ジャポニカ学習帳くらいの薄さの本があっても面白い。
いっそ、そうするかな。
繰り返しになるけど、今回出版やってみて、紙の本の可能性は無限大にあると確信した。
やれること、まだまだある。
そして、ビジネス的にも、しっかり利益が出る仕組みも作れる。
出版不況? 違うと思うよ。