さまざまな業界で「再定義」が目立つ。
瀕死のソニーブランドは、再定義についていけなかったことが原因だ。
起業の正否は既存のプレイヤーを再定義できるかどうか。
たとえば
airbnb(→)は旅行代理店と不動産業の。
square(→)はクレジットカード、さらには金融業の再定義だ。
Facebookは名刺交換を無意味にした。ネットワークを再定義した。
iPhoneはケータイ電話の再定義だった。
iPadはプレゼンテーションツールの発明による再定義だ。
Googleは「ネット検索」の再定義。
Amazonは流通の再定義。
iTunesは音楽業界の再定義。
いまから思えば、
新幹線は長距離移動電車の再定義だった。
さて、次に再定義されるところはどこか。
眠たい業界だろうね。
顧客の不満を何ヶ月も放置したままの。
気をつけなければならないのは、
再定義されてしまうと、
これまでの「努力のツボ」が
まったく違ってしまうことだ。
たとえば、AmazonやKindleによって書店流通は再定義された。
そうなると、書店や出版社の人事考課システムも
再定義する必要がある。本来は。
努力のツボが変わったのだから。
にもかかわらず、旧来の人事考課システムに基づいた
「努力のツボ」を一所懸命やっても、
それは間違った井戸を掘ることになる。
でも、間違った井戸を掘っている人は、
思いのほか多いんじゃないかな。