道が左右に分かれていて、どちらかを選ばなければならない
ターニング・ポイント(TP)というものがある。
あるよね、うん、ぼくにもあった。
大学生の時だから、70年代後半のどっかで、「ターニング・
ポイント」というタイトルの映画があり、カッコいいなあと
思っていた。たしか、ダイアン・キートンが主演じゃなかったかな?
・・・いまググったら、シャーリー・マクレーンだった。1977年作品。
大学同窓生のこれまたかっこいい女の子が観に行ったことを何かで
書いていて、さすが、と思ったことまで記憶している。当時のぼくは
貧乏だったから、そもそも映画には行けなかった。
本題に入ろう。
今年ぼくは独立10周年を迎えることができた。TP-1と呼ぼう。
10年前2000年の独立記念日のTPはその1年前、NYへ遊びに行って、
由歌利をはじめとする仲間に出会ったことだ。これがTP-2。
そして、セス・ゴーディン『パーミションマーケティング』原書と出会った。
そもそもNYに行ったのはその前年、98年12月にサンフランシスコへ
行き、そこで出会ったシリコンバレー起業家河野さんと意気投合して、
NYで待ち合わせ(河野さんはシリコンバレーから、ぼくは大阪から)
したからだ。TP-3
では、98年12月、なぜサンフランシスコへ行ったか。スタンフォード大学
のビジネススクールに行きたかったからだ。調べると、カルトレインの
駅が、スタンフォード大学とトム・ピーターズ師匠の会社(TPG
トム・ピーターズ・グループ)とは同じだ。ならば両方行ってしまえ、
と、強行軍で1日で済ませた。
TPGへはアポ無しで行き、トム師匠に会わせろ、と言ったのだが、
当然会えず、それでも、当時TPG社長をやっていたジム・クーゼス
がわざわざ時間を取って会ってくれた。それどころか、company tour
までしてくれたその上、著書『Leadership Challenge』にサインして
プレゼントしてくれた。ぼくはそれまでジムのことをまるで知らず、
「気のいいおっちゃん」くらいにしか考えていなかった。
そして、帰国後もしばらくは同じ認識でいたのだが、
後になってグロービスの講師仲間と雑談していたとき
「えっ!? あのクーゼス先生と会ったの!?」と驚かれた
ことで、「すごい人だったんだ」と思ったくらい。
その後しばらくジムとはメールのやりとりを続けていた。
深い哀しみを知っている人だとわかった。
その時ぼくがもらった本がこのたびようやく翻訳された
らしいことを、今日、たったいま、知った(→この本)。
ジムの温かい人柄に、惚れて、もらった本も愛読した
ものだ。
そして、そもそもなぜトム師匠に会いに行こうとしたか
というと、当然だが、トム師匠に惚れていたからなのだが、
きっかけはホノルルはワイキキのWaldenという小さなブックストア
だ。ここはカラカウア通り沿いにあって、ぼくのお気に入りの
店だった。その日も、ぶらぶら冷やかしのつもりで
入ったのだが、そこで出会ったのが、トム師匠が直々
に朗読した『The Tom Peters Seminar』のカセットテープ
だった。これに惚れた。TP-4
おや!?TPって、トム師匠のイニシャルになってるやん・・・って
いま気づいた。
ということで、風が吹けばの伝でですね、ワイキキの小さな書店での
出会いが、独立10周年へとリンクしたのでした。
もちろん、この間、いくつか割愛したTPもあるのだけど
(オフ・ブロードウェイミュージカルのチケットを買いに行ったら
午後からだったので、バーンズ&ノーブル書店へ行き、
『パーミションマーケティング』原著に出会ったこととか)、
しみじみ、人生って、不思議だね。