九扮を歩いていたら、壁に「→ 二手書店」という案内がある。

奥に行くと、書店があるのだ。

興味を惹かれたぼくたちは、表示にそって、歩いて行った。

「ほんまにあるんか?」

と思い始めた頃、あった。

この坂を上ったつきあたりの建物。

古本と、CD。

日本語の本もある。きっと台湾駐在の日本人が置いていったんだろう。

CDは、内田有紀「愛のバカ」なんていうアルバムもある。ちなみに「愛のバカやろう」

はゴマキこと後藤真希。カンケーないけど。

二階にあがると、そこはまるで図書館。

きれいに整理、整頓された書棚が並ぶ。

同行の川口君、酒井君が店主に、目当ての茶房の場所を尋ねている。

ご主人、親切丁寧に教えてくれた。

4年目という。

おそらく、脱サラしたんだろうね。本好きが嵩じて。

でも、大変申し訳ないけど、ビジネスとしてはそろばんが立ってない

ように見える。

どう考えても不便な場所だしね。いくら九扮唯一の書店とはいえ。

ご主人のブログを発見しました(→クリック!)。

いかにも彼らしい雰囲気のブログです。

幸せそうだ。

ビジネスのそろばんが立とうが、立つまいが、主人にとっては知ったこっちゃない。

そう、幸せの形って、ほんと、十人十色だと、九扮の風に吹かれてあらためて思った。

アメリカ流のビジネススクールでは

money, money, money.

get rich, rich, rich.

が幸せのための条件と学ぶ。

しかし、そうして得たお金で、高層マンションを手に入れたとする。

ほんまにそれで、幸せか?

という、当たり前の問いに、日本人は、真剣に向き合わなきゃ、と思う。