「100万円貯金するなら、そのお金で一緒に100万円稼ぐ仕事の親友を作れ!」
とは田中靖浩さんの名言だ。
独立した年、ある仕事を通じて田中靖浩さんと出会った。
当時はニューヨークから日本へ「出張」していたので、
ホテル暮らしである。そのホテルに、「近くまで来ましたので・・・」
というメッセージとともに寄せてくれたのが、
『実学入門 経営がみえる会計』初版本だ。
「近くまで」来るはずないじゃん!(笑)
ホテルまでわざわざ来て下さったのだし、にもかかわらず、声もかけずに
預けていく、という配慮。
これには参った! 男気のある、男が惚れる男。
駆け出しひよこの独立自営業者として、会計に
詳しくなかったので、この本がとっても役立つ教科書になった。
以来、改訂されるたびに買って、あらためて勉強することを繰り返してきた。
だから手元には各版が全部ある。4版を、田中さんご自身から戴けるとは
光栄だし、とても嬉しい。
この本で、投資とリターンの原則を徹底的に学んだ。
この考えは、コンサルティングでも役立っている。
特にブランド資産について考えるときに。
数字を作る簿記ではなく、数字を読む、数字を活かすために、
この本は基礎の中の基礎、何度読んでも役に立つ。
その初版本(1999年)から10年以上、改訂に継ぐ改訂で広く愛され、
読まれ、「会計ならこの本!」というデファクトスタンダード本に
なっているのは頷ける。
時代は中小企業と個人だ。
キャッシュフロー経営を実践するためにも全員、必読です、この本は。
何がいいかというと、英語で会計のことを「マメを数える accounting」という表現が
あるように、「手持ちのマメの数を数え、整える」会計ではないから。
マメ=お金=つまり価値そのものを生み出すための会計について学べるから。
これこそ、経営だ。
田中さんと共著の企画が決まった。これ以上の幸せはない!
一緒に稼ぎましょう、田中さん。