「プレゼントします。
ここに東京オリンピックのチケットとトイレットペーパーがあります。
どっちか1つを選んでください」
・・・と言われたら、トイレットペーパーを選ぶ人のほうが多いんじゃないか。
同じ質問を半年前にしたら、全員確実にオリンピック・チケットを選んだ。
「なんでトイレットペーパー? 何かのシャレ?」と苦笑しながら。
ここにマーケティングの真実がある。
購買動機つまり買う理由、欲しくなる発火点は常に動いている。
・・・などと考えながら歩いていたらバドミントンの羽根が落ちてた。
シャトルっていうらしいね。
あなたはシャトルのマーケティング担当とする。
シャトルをたくさん売りたい。 → ステップ1
シャトルだけではバドミントンができない。
ラケットが2本要る。 → ステップ2
つまり、バドミントンする人が2人必要だ。 → ステップ3
バドミントンする理由、動機がいる。 → ステップ4
バドミントンすると楽しいよ → ステップ5
たいていのマーケティングは
「バドミントンのラケットやシャトルを売る
のではなく楽しさを売る」
で終わってしまう。
どう楽しいの?
何が楽しいの?
まで踏み込む。
体脂肪率がひとケタになる
とか・・・
だとよくある。
健康方面ね。
土俵をズラす。
遠いご利益を持ってくる。
恋が生まれる
とか
モテ体質になる
とか
動体視力が上がる
とか
数学の点数が上がる
とか
金運がアップする
とか。
→ ステップ6
ステップ6に合理的な理由をつなぐために一所懸命データ取ったり
バドミントン愛好家に取材したりする。
ここであなたのマーケティング力が高まる。
つまり、
シャトルをたくさん売りたい。 → ステップ1
でとどまるのではなくそこから重層的にステップ6まで考える。
ここまでやって初めてマーケティングになる。
でももうひとひねり。
何もシャトルはバドミントンで使う必要はないかもしれない。
ただシャトルを投げ合う遊びにしてもいい。
あるいは、一人でシャトルを真上に投げ、落ちたときの形で占う
シャトル恋占いを編み出しても面白い。
→ ステップ7
ただ道端に落ちてたシャトルだけで、ここまで遊べます。
つまり、ブログのネタにしてもよろしいようです。