「原書で読むドラッカー」という講座を企画中。
ドラッカーはオーストリア=ハンガリー帝国の生まれで、
ドイツ語圏で育った。ただ、幼い頃から英語誌『エコノミスト』の素読を
させられていたりしていたし、かつ、
若いうちにロンドンで働いたりすることで英語を
自在に使いこなせるようになった。
ただ、nativeの英語スピーカーではない。
だから、ドラッカーの英語はわかりやすい。
そして、彼は長くジャーナリストとして、文章を販売する仕事
をしてきたから、魅力的な文章を書く。文がいきいきしている。
実は、nativeの英語はわかりにくい。
トム・ピーターズ師匠の英語なんか、ハチャメチャである(笑)。
セス・ゴーディンの英語はトムに比べるとわかりやすく、
読んでいると頭が刺激されるいわゆる「できるやつ」
の英語だが、ところどころ、やはりnative特有のへんてこな言葉が
混ざる。
ドラッカーは原書で読んでこそ、彼の伝えたい意味がよくわかる。
顧客は製品を買ってはいない。顧客が購入するものは欲求の満足である。
顧客は価値を購入している。
こう書くと何だか難しそうだが、これの原文はこうだ。
The customer never buys a product.
By definition the customer buys the satisfaction of a want.
He buys value.
ほら、簡単でしょ?
ついでに、英語上達法を。
辞書は英和辞典ではなく、英英辞典をお勧めします。それと、
逆引き辞典ね。定番はRoget’s Pocket Thesaurusが最高です。
この辞典、たしか片岡義男さんがお勧めしていたので、ぼくは当時彼の
ファンだったから買った。本の裏カバーの書き込みを見ると1986年8月8日
紀伊國屋書店で買っている。当時は広島にいたから、広島の紀伊國屋
(ってあったのかなあ?)で買ったんだろう。
もうボロボロで、表紙が破れかけているけど、手放せない。
・・・話は元に戻るけど、「原書で読むドラッカー」、来年開講を目指して
準備します。