ドラッカー『Managing for Results』(創造する経営者)
第9章 Building on Strength(強みの上に立つ)の
「ビジネスを成功させる3つのこと」
その2です。
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2. He can try to maximize opportunities by focusing the available
resources on the most attractive possibilities and devoting them
to obtaining the greatest possible results.
最大の成果を上げるための機会の最大化を試みる。
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ドラッカーは事例として、二人のイノベーターを挙げます。
ドイツ人ジーメンス(1816-1892)とアメリカ人エジソン(1847-1931)です。
違う国に生まれながら、二人が生み出したものは、こんにち私たちが恩
恵を受けている電力産業であり、電化生活です。
ジーメンスは発電機を発明しました。
エジソンは電球を発明しました。
しかし、二人とも、それぞれの製品(発電機と電球)の発明が目的では
ないことが重要です。
ジーメンスは都市生活における移動手段としての電車が主力産業になる
だろうとvisualized(ビジョンを描き)、エジソンは「明かりのある生
活」をイメージングしたのです。いずれも大きな機会でした。
それらの機会をビジネスへと実現するために必要な製品(ジーメンス=
電車を動かす発電機、エジソン=電球)を作ったのです。
つい製品に目が向いてしまいますが、いますこしバードアイ(鳥が空か
ら見下ろす俯瞰した視野)を持ち、機会そのものをビジョンとして描く
訓練をしてみましょう。
*JOYWOWメルマガ 2011年3月23日発行・第133号より転載